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オンラインだから結果が出せた
廣田:実際、ミーティングルームで対面するよりも、オンラインで一対一の画面越しミーティングの方がパーソナライズな感じがするって思います。
村田:会話ってオンラインだと不可能だろうって思ってたんですけど、コロナのおかげでそのハードルをポーンと越えざるを得なくて、やってみたら「あ、できるじゃん」みたいな。その感覚はありますね、採用に関しては。
廣田:案外できるなっていうことばっかりだということに、いろんな人が気づいているような気がしています。
村田:本当にそうですよね。短期間で一気に採用を進められたのは本当にまさにオンラインコミュニケーションのおかげです。
廣田:リアルでやろうと思ったら…
村田:いや、できない、できない。
5月から毎週のように役員選考してますからね。で、そこに毎週一気に6人ずつ送り込んで。それができたのは、やっぱりオンラインだからですよね。そのメリットはいかせたかなぁと思って。
発信していい場所を作る
社員から「こんな風に思いました…」って感想を言ってくれる人が増えてきました。
村田:発信してくれる人が増えてくれたのはうれしいですね。今後はそれだけじゃなくて「どうしたらよくなるか」の提案まで発信できる組織にしていきたいと思ってます。例えば、出てきた料理を「うまい」「まずい」って言うのは簡単じゃないですか。感想を超えて「一緒に考えよう」という提案をしてくれる人がもっと増えてきたらいいなと思っています。
廣田:意見がある人ってもともといたのか、それとも村田さんの出現ととも変わったのか、どちらだと思いますか?
村田:もともといたのもあるし、「発信してOKの場があるぞ」って感じて意見してくれた人もいると思います。一番最初に物申してた人は、今では採用にも本当に協力的ですからね。
廣田:「こういうことを言っていい場所があるんだよ」と村田さん自身が発信することで機会の提供になっていたのかもしれないですね。発言してOKの心理的安全な場所を作ってあげることが、組織にいい影響を与えている。
村田:それが人事とか間接部門の役割だと思っているんですよ。経営者と現場の脇で「場を作る」ことを大切にしてやってきた。だから、「言ってもいい場」を作ることで楽しいと思える人が出てきて、その人たちが核になって動きはじめれば、会社は変わるんじゃないかなって。
廣田:スターバックスがコンセプトとして提唱しているサードプレイスの概念にも通じますね。
村田:確かにそうですね。現場の人は忙しいし、こちらが場を作って、そこが面白いと思ってくれればたぶん空気は変わっていくだろうと思う。
廣田:作り方、大切ですね。特にITのプロジェクトだと「効率」がプロジェクトの目的になっていることが多いので、場を作ることになかなか目がいかない。そんな中でも、人事系のシステムプロジェクトに関わらせてもらうと、「こういう組織だからこそ、こういうシステムデザインにしたい」とイメージを持っていらっしゃる人事部長の方も多くて。それって、「場所」をどう作っていくかというアプローチなんですよね。物理的に見えないからこそ場所の提示の仕方が重要だなと思います。
村田:場所がバーチャルでもいいわけですもんね。オンラインでも。
廣田:そうなんですよ。村田さんの新卒採用のお話で、もうバーチャルで十分だと実証されちゃったわけですもん。