アフターコロナのHR業界×IT 樫村周磨代表が語る時間価値、業界勢力図の変化、安心の定義。

人材業界勢力図、過渡期

 人事領域の採用は今、SNSをいかに活用していくかとは逆に求人媒体とか、人材紹介とか、今まで採用の王道とされていたようなものがどういうふうに変化していくのか、過渡期に差し掛かっています。

樫村
樫村

おそらく3年後5年後は勢力図も大きく変わっていくかなっていう風に見ていますし。特にリクルートはテクノロジーとグローバルを掲げて社長も45歳の方に交代して、海外に舵を切ってくるでしょうね。

廣田:リクルートがスイッチを押したみたいな感じになりますよね。

樫村:そうですね。従来はリクナビ、マイナビがここ20年30年引っぱってきたけど、もうそこはプレイヤーが変わってきそうな気がしますよね。それこそ中途で言うとビズリーチさんとか、新卒で言うとワンキャリアさんとかね、オファーボックスとか。やっぱり新しい会社さんが出てきていますし。

廣田
廣田

戦国時代って感じですね。

樫村:そうです。まさに戦国時代。逆に言うと、チャンスだなと思いますよね。スタートアップとか中小に関してはね。

廣田:今のお話を聞いて、逆に覇権を取るところが出てこない可能性もありますよね。今まではサービスに対するスイッチングコストが高かった。特に対面でないと処理できない、とか。Web上で簡単に切り替えられるから、今月はこれを使い、来月はこれを使う…CPAの話じゃないですけど、効果が数字で取れるといろんな媒体を使いまわすとか、いろんなサービスを効率的に並行で使うことが普通になりますね。「リクナビさんに全部お願いしときましょう」ということ自体がナンセンスな世界になりますね。もう永遠に戦国時代というか。

樫村:そういう状況になってきている感じがしますね。

安心の定義

廣田:サービス提供サイドから言うと、安心する環境自体が怖い時代が来てますね。常に競争状態に置かれておかないと、研ぎ澄まされないし、勝っていけない。(Web中心に)コミュニケーションのハードルが下がった、全就業時間を有効活用できるようになってしまったからこそ、逆に安心できないっていったら変ですけど。だから、企業としての安心の言葉の定義が変わりますね。何もないことが安心じゃなくて、常に競争にさらされていることが安心というか。

樫村:そうですね、安心の定義は変わってくるでしょうね。

廣田:そうですよね。安定企業の定義が若干変わるんだろうなっていう気がします。よく言うじゃないですか、「安定企業に入りたい」って。

樫村:うん、言いますね。安心、安定企業に入りたいみたいな。よく媒体である人気企業ランキングとかも変わってきてますしね。

廣田:人気企業ランキングってすごく様変わりしていますよね。

樫村:本当に。今、GAFAですよね。一時期は金融とかメーカーでしたけど。だいぶガラッと変わりましたしね。スタートアップにいくような方も多いし。起業を後押しするような学校が出てきたりして裾野が広がってきたなっていう風に思います。海外の事業がやりずらいという不安定要素は増えてる中でも、チャンスをつかむ人は増えていますね。

Number廣田の考察

 コロナ禍は今まで体験したことのない大きな環境変化であった一方で、変化のうちの一つでしかない、という捉え方もできます。

 私たちの環境はコロナと関わらぬところでも、日々変化しています。その変化とどう向き合うかという課題に、コロナをきっかけにフォーカスしやすくなったのが現状。

変化を目の当たりにし、あなたはこの環境をチャンスと捉えるのか、リスクと捉えるのか

 コミュニケーションの基盤がオンラインに移り、SNSを通じて自らのチャレンジが周囲に知れ渡り応援されやすくなりました。チャレンジしやすいこの環境を利用しない手はありません。

 今後、環境変化をチャンスと捉えて自分の時間価値を高めるために新しい行動に移ってゆける人に評価はより集まります。仕事、家族、住む場所、さまざまな制約の中でいかにしてチャレンジ・リスクを取るかが、自分の時間価値を決めるキーになりそうです。

お二人のお人柄を感じる和やかな雰囲気の対談でした。樫村さん、廣田さん、ありがとうございました!

チャンピオンメディアが、アフターコロナを生きる皆様のお役に立てましたら幸いです。ご意見、ご感想お待ちしております!

本対談は徹底した感染症対策のもと実施されておりますが、撮影時のみマスクを外しております。ご了承ください。

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