ビジネスSNS戦略ー心理的安全性を携えたフィールドへ

自己開示とプレゼンス

廣田:TwitterからLinkedInにフィールドを移されて、どんな発言が求められていると感じますか?

松本:もともとLinkedInは記事投稿しかできないという雰囲気がありました。今はそれを無視して、Twitterと同じことが求められていると思います。要は前向きなビジネス話をしています。

例えばビジネス話で「テイク、テイク」言わず、先にギブしてこそ相手先にも喜ばれるという教訓。これは自己啓発的な話でもあります。

廣田:ビジネスの基本的な話ですね。

松本:そういう話です、要は。それを自分の体験に沿って伝えることが大切で、そこにさっきの自分の過去、うれしかった、つらかった、でも自分がこうだったみたいな、自己開示を加える。「自己開示+良い話」というのが一番です。

自己開示が必要なので、個人名が先、企業は後。「個人名@企業名というものですね。ということは企業が寛容でないとできません。実名のビジネスSNSが根付いたら、寛容じゃない会社は勝てなくなってくる、売れなくなっちゃうので。

廣田:商品の売れ方が変わりますね。松本さんが紹介するからいいよねという話になるので、個人の名前が先に出て、会社の名前が後で来る。さらにそこから商品の名前が来るという話になるので、そうなるとビジネスの構造が変わるし、それにきちんと個人のキャリアを考える人はそういったゲームチェンジが起こりつつあることを意識しながら仕事しないと大変になりますね。

松本:例えば、人材系の会社の方で、法人への営業を一切せず、全てSNS上で完結している方がいます。本当に不思議ですが、例えば、「30代前半CFO(最高財務責任者)の候補がいますが、必要な会社はありますか」と投稿すると「はーい」って手が上がる。彼が紹介するならいい人だと皆が分かっているから、そこでマッチングが完了してしまうのです。

廣田:それはもう分かりやすいブランディングですね。

松本:そう。そういう人が今後は増えると思います。営業もしなくていいという。

廣田:個人の名前が先に出るというのが一番ですね。

松本自分から発信してネットワークの中でプレゼンスを確立できる人が今後は勝つでしょうね

廣田自分のことをちゃんとフラットに観察して、人と比べてどういうリソースがあって、何を発信していくかという見極めが大切になりますね。

松本:まさに、ある種その空気を読むのがうまい人はやっぱり強いです。

心理的安全性の高いビジネスSNS

松本:僕はLinkedInで真っ当な人がちゃんと発言できる時代を作りたいと思ってるので。そちらのほうがはるかに健全なはずなんです。

廣田:そうですね。ちゃんと真っ当な人たちがやると行き過ぎることもないですし。

松本:レファレンスもお互いに効いてるし無駄もない。実名で存在証明が行われているLinkedInには、だましも嘘も存在しない。そんなのない世界がいいですよね。

まさに、みんなが求めている心理安全性が高いビジネスSNSという世界が実現すると思います。

廣田:この数年くらいでゲームルールが変わりますね。

松本:変わると思いますね。LinkedInにSNSの舞台が移って、安全なSNSで自己開示と発信ができる。

廣田:非常に楽しみです。

Numberの考察

 松本さんにお会いしてわかったのは、私たちの常識を覆すSNSの世界が、今まさに生み出されようとしているということ。そして、そこにかける松本さんの情熱も半端ないということ。

 松本さんが作ろうとしているのは、リアルよりも安全で安心な場所。LinkedInに足を踏み入れて新しい世界を感じたなら、この新世界で活動を開始してみよう!

リクルートに事業売却のご経験がある松本様は、起業家にとって憧れの存在!当日は緊張しっぱなしの私たちでしたが、途中楽しいお話を挟んでくださったり、とてもお優しい松本様でした。素敵な機会を本当にありがとうございました。

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