コロナは「働かないおじさん」発見機?ボスマネジメントとわがままのススメ

仕事への意味づけと伝説のプロジェクト

難波:仕事自体を1個1個細分化してみると、やっていることって、いわゆるホワイトカラーの人は作業的にはほとんど変わらないんですよ。パソコンひらいてキーボードに入力をして、人と会議をする。1つ1つのパーツでみると話したり手で打ったり、別段それ自体に大した意味ってあまりなくて。

だから、その作業自体が自分にとってどんな意味があるのか、世の中にとってどんな意味があるのか、どんなインパクトを与えられるのか、それを通じて自分がどうなりたいのかを、自分なりに想像をすることが必要な気はしますよね。

例えばですが、オンラインセミナーをやって100名にご参加いただいて「すごく楽しかったな」と終わるのですが、ふと振り返ってみるとパソコンの前でただしゃべってるだけなんですよ。そして、チャットバーのスペースに文字情報がずらずらと出てきているだけなんですよ。やっていることって、それだけなんです。

でも、自分の知らない刺激や知識を持っている人と一緒に話ができて、「ありがとうございました。とても勉強になりました」という反応があるとやっぱりうれしいじゃないですか。だから、誰もがしている作業に「意味付けする力」というのはこれからとても大事なんだろうなと思います。

廣田:それはすごく感じます。私はIT系のプロジェクトを立ち上げることが多いのですが、必ず「伝説のプロジェクトにする」って言ってます。ネタばらしになってしまいましたが(笑)。

難波:素晴らしい。

廣田:それも理由はいろいろあります。例えば今まで手つかずだった基幹システムを刷新すると。何十年に一度の機会だから、これは伝説のプロジェクトだっていう話もありますし、これを導入したら上場の基盤や経営管理の新しい基盤になるから、伝説になるよという話もある。「君たちも伝説のプロジェクトのメンバーとして市場価値が上がるよ」と言う話をして巻きこんだりしています。

難波:そういうの大事ですよ。

廣田:いかに楽しんで仕事してもらうかとか、いかにやる気を出してもらうか、というところに考える力を割かないといけないという気はします。

難波:そうですよね。廣田さんが今おっしゃったように、リーダーってそういう旗を立てるのがお仕事なんですよね。イソップ寓話に「3人のレンガ職人」の話がありますが、自分の仕事に対するモチベーションやビジョンを持つ、ってすごく大事なことなので。「伝説のプロジェクトにするんだ」とか、旗をたててそこに対してみんなが「そうだよね」って思えるのはすごく大事な価値観な気がします。

廣田今は、文字情報など「デジタルの情報」で残るからこそコミュニケーションがどんどんオープンになって伝播もしやすいんじゃないかなって思っています。オフラインで閉じた会議とか、昔よくあったタバコ部屋みたいな話はもうないですから。

難波:そうなんですよね。今やっぱり中高年以上の人に意識をしてもらいたいなと思っているのが、そのソーシャルインフルエンスって呼ばれるような社会的な影響力と、会社のタバコ部屋や名刺だけで繋がっている関係性ではない人間関係、ソーシャルキャピタルと表現をしますけど、そういうのは意識的に広げておかないと、会社から放り出された時にみなさんにっちもさっちもいきませんよ、ということです。

これから活躍していく人材、求められていく人材像

廣田:難波さんの視点から、これから活躍していく人材、求められていく人材像を教えていただけますか。

難波:活躍していく人材像…ある程度思っているのが、良い意味でわがままな人が活躍するんだろうなぁと。

廣田:良い意味でわがまま、ですか?

難波:そう。先程のボスマネジメントもそうですが、「自分はこれがやりたいんだ」って明確にする人。それは周りにとっては迷惑かもしれないけれど、そこに対して代えがたい価値があると、人はついてきます。関係を切ることができないんですよ。

一方で、たぶん今の日本でマジョリティなのは、言われたことは真面目にやりますしノーとは言いません、みたいな人ですね。

ある意味わがままで、その代わり好きな事にはひたすら突っ走るタイプの人は、そこに対するエネルギーや集中力が大きい。脳科学的でいうと人間って同じ情報でも好きな物の方が長期記憶しやすいんです。嫌いな情報って、短期記憶で忘れちゃうんですよ。

嫌なことを何時間も使って覚えるくらいなら、好きな事にはひたすら突っ走る人の方が、成長速度や学習速度、仕事のパフォーマンスが高いんですよね。その点でいうと、自分のことをちゃんと理解していて「自分はこれがやりたいんだ」ということをネゴシエーションできるような人が、ストレスなく長期的に活躍できる人なのかなぁと思います。

廣田:マジョリティが多くいる中で、ある意味わがままな人になるのは、早い者勝ちなんじゃないかなと感じます。アドバイスはありますか。

難波:そうですね。現実問題はやったもの勝ちだし、言ったもの勝ちみたいなところがあるので、どうせだったら言っておいた方がいいですよ、と思います。

マジョリティの人は最初はそれも難しかったりするでしょう。コミュニティがある中で、いきなり発言するとか、主宰するのはできなかったとしても、イベントとかに参加をするとか、SNSなら挨拶でコメントを残すとか、その程度のレベルで少しずつ足を出してみるのが良いと思います。

廣田:そうですね。小さい一歩だとハッシュタグを追いかける、ですね。

難波:そうそう。最初はたぶんそれで良い気はするんですよ。

廣田:まず一歩、それはとても重要ですね。

数々のセミナーで登壇なさっている難波さん。お人柄含め、人を惹き付けてやまないその魅力に直に触れることのできる大変貴重なお時間でした。

素敵な機会を、本当にありがとうございました!

本対談は徹底した感染症対策のもと実施されておりますが、撮影時のみマスクを外しております。ご了承ください。

チャンピオンメディアが、アフターコロナを生きる皆様のお役に立てましたら幸いです。ご意見、ご感想お待ちしております! 

1 2 3 4 5