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SNSにゲームチェンジを起こすコンテンツの力
廣田:Twitterだと優秀なビジネスパーソンを引き上げるということは向かなそうですね。
松本:向きませんね。よっぽどその人の発信がうまくて、才能があってもリツイートされませんから浮上してきません。
リツイートされるのはもっと別のものです。Twitterで求められているのはもっともらしく書けること。必要なのはビジネスそれ自体の才能より、例えばアフィリエイトビジネスを「タワマンに住んだり、とてもいい生活ができますよ」という単純明快なわかりやすいストーリーにしてtweetする技術です。
先程の例で言うと、優秀な経営者はふつう、Twitterに時間を使えないし、優秀な経営者でもtweetがうまい人なら伸びるけど、やっぱり数千程度の方が多いですよね。
ファンタジーアカウントは、量もすごいですが、コンテンツもすごい。
SNSのコツは「有益×自己開示」のコンテンツを発信することですが、ファンタジーアカウントは、フィクションだからそれをいくらでも盛って作ることができる。
一方、実名アカウントだと自己開示は危険なんです。言い過ぎて炎上したら自分もダメージを受けます。でもファンタジーアカウントはたとえ炎上しても閉じればいいだけなんです。次にまた新しいキャラクターを作ることができますから。
廣田:そういった現実があると、Twitterをビジネスフィールドにして実名アカウントを伸ばしていくのはやはり難しいですね。
松本:はい。そのため、僕はこれからはLinkedInだと言っています。実名だと一切変な人は来られませんから。僕は「LinkedInフィルター効果」と呼んでいます。
ビジネスSNSにLinkedInを選ぶ理由
廣田:中に本物がいて、ちゃんと経歴も出せる人がTwitterからLinkedInに来られると、なるほど。
松本:日本のビジネスSNSが、FacebookやTwitterからLinkedInになればいいなと思ってます。Twitterからも、続々とLinkedInへの参入が続いています。
彼らのライティング力が活きてきていて、今、LinkedInにおもろい記事が増えています。Twitterのような140文字の制限がないので、もっと長い文章が書ける。だから今一気にコンテンツが増えてきています。そこで「何やらLinkedInが面白いことになってきているらしいぞ」と、休眠ユーザーが記事を見に行こうと起き上がるトリガーが広がればいいなと思って、活動しているところです。
廣田:コンテンツの強さが今、LinkedInで起こっていて、コンテンツをトリガーにした「TwitterからLinkedInという流入経路」ができていると。今までTwitterでつぶやきながら情報の収集に使っていた方が、今は情報収集の場はLinkedInだ、と最初にLinkedInを開くように行動が変われば、ゲームチェンジが起こるということですよね。
松本:まさに。実際、「僕はLinkedInをメインにします」という人が増えてきたんです。圧倒的ですから。実名なので、煽りや誹謗中傷のリプライがないことも、LinkedInを選ぶ理由ですよね。