本日お話しいただくのはこのお二人!(以降、敬称略)
松本 淳
株式会社アースメディア 代表取締役。1997年株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。2003年に独立、求人検索エンジン事業のジョブダイレクトを創業。東京都の指定革新ベンチャー支援・大和証券SMBC・あずさ監査法人のサポートを受け3期目より上場準備を進めるが、リクルートによるM&A提案を受け5年で事業売却。
その後は海外NGO支援、社会起業家支援などを手掛ける一方、新規事業戦略、組織・人材戦略を中心に法人への事業コンサルティングを提供。また「企業とコミュニティ」の関係性に着目し、SNSを基盤とするソーシャルな関係構築と企業と個人の共創の場づくりを実践。起業家・経営者のメンターとしての活動にも力を入れる。
廣田 真一
未経験からITの世界に入り、ERP導入コンサルタント、フリーランス(PMO/新規事業PJ)、社内SE(社内システム企画/情シス)を経て株式会社Number「SaaS人材のチャンピオンサーチ」「ITコンサルティング」事業責任者。
大企業からベンチャーまであらゆる事業規模のITコンサルティングを手掛ける。得意領域はワークフローのデジタル化、制度会計/販売管理。推しツールはServiceNow。
目次
情報弱者が搾取されるSNS時代の個人戦略
今、オンラインコミュニケーションの比重が増えた中で、ビジネスでも「個人がSNS上で戦略的に振る舞う」必要があるのではないかと感じています。
人材系のアフィリエイトフィーも高いですし、経済論理で動いている人たちに情報弱者と呼ばれる人たちが搾取される構図になっているのではと感じているのです。
松本:副業アフィリエイターが儲かっているのはそういうことですよね。
廣田:アフィリエイト目的の情報を浴びつづけ、情報の取捨選択や正常な判断ができなくなっている人も多い。今、改めて、個人がSNSを使うための戦略やゲームルールの認識が必要だと思っています。
今日はそのあたりのお話をお伺いしたいと思っています。よろしくお願い致します。
SNSは個人の影響力が課題評価される
松本:僕は今でいうIndeedのような検索ローリングモデルの人材系の事業で起業し、リクルートに売却しました。その頃は、新しいモデルを作り上げたことで業界ではそこそこ有名でした。
でも、世の中的には今のほうが10倍有名です。理由はSNSです。TwitterとLinkedInを使うことにより「影響力/発言力」が格段に高まったからです。
廣田:個人の影響力がSNSでレバレッジがかかっているのですね。
松本:SNSは過大評価されがちです。インフルエンサーが産まれるのはそこです。SNSでフォロワーが多くて、発言がもっともらしいと、若くてもすごい人だと思われる。錯覚資産といいますよね。
ひと昔前「誰を尊敬しますか?」と言えば有名経営者の名前があがりました。今の若者は経営者よりインフルエンサーを尊敬する文化があります。大人が怪しいと感じる方々を若者は信じてしまう。聞いてみると「他に信じられるものがないんですよ」と言うんです。
それは一理あるとは思っています。インフルエンサーは言い切りますし、発信内容がそれっぽく聞こえてしまうんですよね。そこに問題が隠れている。